この記事を読んでいるあなたは、
- プライスアクションとは何なの?
- プライスアクションの代表的な形は?
- プライスアクションを極めるには?
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「プライスアクションの基礎知識と代表的な形」などについて解説していきます。
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プライスアクションとは?
インジケーターを使わずローソク足だけで値動きを分析すること
プライスアクションとは、インジケーターを使わずローソク足だけで値動きを分析することです。
プライスアクションの基本は、ローソク足チャートを用いて過去の価格変動を観察し、そこから市場の方向性やポテンシャルを読み取ることにあります。
テクニカル指標に依存しないため、市場のノイズに惑わされにくいのが利点です。
プライスアクションは市場の基本的な動きを捉えるための強力なツールであるため、トレードをするなら習得必須のスキルといえます。
ローソク足はロング勢とショート勢の攻防の記録である
プライスアクションの分析では、市場におけるロング勢(買い手)とショート勢(売り手)の攻防を読み解くことが鍵です。
例えば、上ヒゲの最高値は、最も高い価格で買い入れたロング勢が損をした点であり、下ヒゲの最安値は、最も安い価格で売ったショート勢が損をした点と考えたとします。
ローソク足の実体部分から上ヒゲの最先端までは、価格が再び下落する可能性の高い抵抗帯と考えることができ、ロング勢にとってはショート勢からの反撃の不安を感じる価格帯となるかもしれません。
逆に、実体部分から下ヒゲの最先端までは、価格が再び上昇する可能性が高い支持帯と考えることができ、ショート勢にとってはロング勢の反撃を警戒する価格帯となる可能性があるのです。
このように、プライスアクション分析で過去の攻防の履歴(ローソク足)を読み解き、市場の流れを理解することで、賢明なトレーディング判断を下すことができるようになります。
基礎知識!ローソク足の見方
プライスアクション分析を行うには、最低限ローソク足の基礎知識を理解しておく必要があります。
ローソク足の図解とともに基礎知識を解説するので、ここでしっかり復習しておきましょう。
①始値 | その期間の最初の取引価格 |
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②終値 | その期間の最後の取引価格 |
③安値 | その期間にもっとも安くなった際の価格 |
④高値 | その期間のもっとも高くなった際の価格 |
上ヒゲ・下ヒゲ | その期間中の価格変動範囲を示すもの |
そもそもローソク足には、1つのローソク足が表す時間の長さが決められています。
例えば、1時間足であればその1時間内での価格変動の結果が、日足であればその日の価格変動の結果が表されます。
ローソク足は、取引が開始された際の市場価格を始値としてスタートし、時間内は取引に応じて動き続けます。
そして、決められた時間がくるとその際の価格が終値となり、次のローソク足が画面右側に生成され、同じ流れが繰り返されていくのが基本です。
プライスアクションを極める!代表的な形一覧
ここからはプライスアクションにおける代表的なローソク足の形を、下記3つのパターン別で紹介していきます。
- トレンドの継続を確認する形
- トレンドの転換を示す形
- トレンドの停滞を示す形
それぞれ解説していきます。
トレンドの継続を確認する
トレンドの継続を確認するプライスアクションの形は、大きく2つあります。
- スラスト
- ランウェイ
それぞれ見ていきましょう。
スラスト
スラストには、下落の勢いを示す「スラストダウン」と、上昇の勢いを示す「スラストアップ」があります。
スラストダウンは、直前のローソク足の安値を下回り、終値が確定された状態のことを指します。
上記の画像のように、連続してスラストダウンが発生している相場は、下落トレンドの勢いが強いと見ることができます。
一方で、スラストアップは、直前のローソク足の高値を上回り、終値が確定された状態のことを指します。
上記画像のように、連続してスラストアップが発生している相場は、上昇トレンドの勢いが強いと見ることができます。
ランウェイ
ランウェイには、上昇トレンドの勢いを示す「ランウェイアップ」と、下落トレンドの勢いを示す「ランウェイダウン」があります。
ランウェイアップは、過去n本のローソク足の高値を上回り、かつ安値がn本先のローソク足まで下回らなかった状態のことを指します。
ランウェイアップが発生する相場は、上昇トレンドの勢いが強いと見ることができます。
一方で、ランウェイダウンは、過去n本のローソク足の安値を下回り、かつ高値がn本先のローソク足まで越えられなかった状態のことを指します。
ランウェイダウンが発生する相場は、下落トレンドの勢いが強いと見ることができます。
トレンドの転換を示す
トレンドの転換を示すプライスアクションの形は、大きく4つあります。
- スパイク
- ピンバー
- リバーサル
- 3バープルバック
それぞれ見ていきましょう。
スパイク
スパイクには、上昇トレンドへの転換を示す「スパイクロー」と、下落トレンドへの転換を示す「スパイクハイ」があります。
そもそも「スパイク」とは、上記画像のローソク足の実体部分よりも、ヒゲの方が極端に長いローソク足のことを指します。
スパイクローは、下落が続いた直後に長い下ヒゲのスパイクが発生したのをきっかけに、上昇トレンドに転換することを指します。
一方で、スパイクハイとは、上昇が続いた中で長い上ヒゲのスパイクが発生したのをきっかけに、下落トレンドへ転換することを指します。
ピンバー
ピンバーは、「針のような棒」という意味であり、ローソク足の実体部分が極端に短いローソク足のことを指します。
また、ピンバーは取引期間中に激しい動きがあったものの、元の価格に近いところまで押し戻された痕跡です。
ピンバーが発生するまでのトレンドが長いほど、ピンバーが発生した際にトレンドが転換する可能性が高いと言われています。
リバーサル
リバーサルには、下落トレンドからの転換を示す「強気リバーサル(リバーサルロー)」と、上昇トレンドからの転換を示す「弱気リバーサル(リバーサルハイ)」があります。
強気リバーサル(リバーサルロー)は、取引時間中に一度は安値を更新したものの、結果的に高値を上回った状態で終値が確定した状態のことを指します。
強気リバーサルが発生した場合、下落トレンドから上昇トレンドへ転換する可能性が高いと考えられます。
また、直前のローソク足の実体だけでなく、ヒゲも上回った状態で確定してると、より強く上昇トレンドの勢いがあると見ることができます。
一方で、弱気リバーサル(リバーサルハイ)は、取引期間中に一度は高値を更新したものの、結果的に安値を下回った状態で終値が確定した状態のことを指します。
弱気リバーサルが発生した場合、上昇トレンドから下落トレンドへ転換する可能性が高いと考えられます。
また、直前のローソク足の実体だけでなく、ヒゲも下回った状態で確定してると、より強く下落トレンドの勢いがあると見ることができます。
3バープルバック
3バープルバックは、上昇トレンドの最中に陰線が3本連続して出現した状態のことを指します。
もし3本目の陰線の高値を更新したとすると、その後は強い上昇トレンドが続く可能性があると見ることができます。
トレンドの停滞を示す
トレンドの停滞を示すプライスアクションの形は、大きく2つあります。
- インサイド
- アウトサイド
それぞれ見ていきましょう。
インサイド
インサイドは、前のローソク足の価格範囲に、その後に続くローソク足がすっぽり収まった状態のことを指します。
これは市場の不確実性や一時的な休息を示し、大きな動きの前の緊張感を反映していると見ることができます。
この範囲を高値でブレイクすれば上昇トレンド、安値でブレイクすれば下落トレンドになる可能性があります。
アウトサイド
アウトサイドは、過去n本のローソク足が、現在のローソク足の価格範囲に収まっている状態を指します。
下降トレンドの後に上昇するアウトサイドが形成された場合は強い買い圧力のサインと見なされ、逆に上昇トレンドの後に下降するアウトサイドバーは売り圧力のサインとされます。
プライスアクション最大の醍醐味である「ダマシ」とは?
プライスアクション最大の醍醐味である「ダマシ」について解説していきます。
ダマシは最大のシグナルである
プライスアクションにおける「ダマシ」とは、相場の予想外の動きを指します。
市場では、ロング勢(買い手)とショート勢(売り手)の間で常に攻防が行われており、この戦いの中で「ダマシ」が生じることがあります。
例えば、上昇トレンドが続いていると思われる場面で突然大きく価格が下落するような場合です。
このような動きは、トレーダーにとって予期せぬ展開をもたらし、市場の均衡とバランスが崩れることで、大きなチャンスやリスクが生じます。
ダマシのサインを見極め適切にトレードに応用することは、プライスアクションの醍醐味であるといえます。
ダマシを回避するには
プライスアクションにおけるダマシを回避するには、下記のようなポイントが重要です。
- より大きい時間足で全体像を見る
- トレンドの高値・安値に印をつける
- マクロトレンドの方向を判断する
ダマシに合いやすい人の多くは、見ている時間軸が狭いが故に、大きな流れを意識できていない傾向にあります。
相場というのは、小さな流れよりも大きな流れに左右されるものであるため、小さな流れしか見ていないと、相場の本質を見失ってしまう危険があります。
そのため、日足のような大きな時間軸で見ることで、相場の全体像を把握することが大切です。
プライスアクションだけでは勝てない|注目すべきポイントを解説
プライスアクションだけで勝てない理由は、想定とは違う値動きが起きることを予測できず、エントリーの最適なタイミングを逃すためです。
また、プライスアクションだけではさまざまな視点から分析できず、判断の選択肢が限られてしまうことも挙げられます。
ここまでプライスアクションの有用性について説明してきましたが、トレードで勝つためにはプライスアクション以外にも注目すべき下記2つのポイントがあります。
- インジケーターをはじめとした他の手法と併用することが重要
- ビッグマネーに従うマインドをもつ
それぞれ解説していきます。
インジケーターをはじめとした他の手法と併用することが重要
プライスアクションは市場の直感的な分析を提供しますが、市場の全体像を把握するには不十分です。
市場は多様な要因に影響され、プライスアクションだけでは市場に影響を与える複雑な要素を完全には捉えられません。
そのため、インジケーターやファンダメンタルズ分析など他の手法を併用し、市場の異なる側面を捉え、より包括的な視点でトレーディング判断を下すことが大切です。
ビッグマネーに従うマインドをもつ
トレードで勝つためには、市場に大きな影響を与えるビッグマネー(機関投資家の動き)に注目することも大切です。
例えば、市場が上昇トレンドにありながら、一時的に価格が下がったとします。
このような場合、もしかするとビッグマネーが安値で買い入れている可能性があります。
彼らは他のトレーダーが損切りするタイミングで、コツコツと買い入れする傾向があるためです。
ビッグマネーの動きを踏まえると、しばらくは上昇トレンドが続く可能性が高いという仮説を立てることができます。
逆にもしビッグマネーの動きに対して逆張りしてしまっていた場合、大きな損失を出してしまうかもしれません。
実際にビッグマネーの動きを捉えることは非常に難しいですが、常に彼らの存在を意識して、大きな流れに順張りしていくマインドが大切です。
プライスアクションに関するよくある質問
ここからはプライスアクションに関する下記のよくある質問に回答していきます。
- バイナリーで有効なプライスアクションはありますか?
- スキャルピングはプライスアクションだけで勝てますか?
- 酒田五法との違いは?
それぞれ確認していきましょう。
バイナリーで有効なプライスアクションはありますか?
基本的に本記事で紹介したプライスアクションの例はすべて、バイナリーオプション取引でも活用できます。
特に、
- ピンバー
- スラストアップ/ダウン
- ランウェイアップ/ダウン
- インサイド/アウトサイド
- リバーサル
などは頻繁に発生するため、ぜひ活用してみてください。
スキャルピングはプライスアクションだけで勝てますか?
スキャルピングは、プライスアクションだけで勝つことができます。
しかし、市場の複雑さを考慮すると、インジケーターや他の分析方法を併用することをおすすめします。
プライスアクションは市場の直感的な動きを捉えますが、完全な分析には限界があります。
より勝率の高いトレード戦略を立てるためには、複数のツールを組み合わせたアプローチが有効です。
プライスアクションと酒田五法の違いは?
プライスアクションは、インジケーターやファンダメンタルズ分析を使わず、ローソク足の形状やパターンだけで市場の動向を読む手法です。
一方、酒田五法は日本で古くから使われているローソク足分析の一種で、特定の5つのパターン(三空・三山・三川・三兵・三法)を重視し、これらを使って市場の未来を予測します。
プライスアクションはより幅広いパターンに基づく一方、酒田五法は特定の伝統的なパターンに焦点を当てています。
プライスアクションまとめ
本記事では「プライスアクションの基礎知識と代表的な形」などについてお伝えしました。
プライスアクションは、ローソク足だけで市場の直感的な動きを捉える非常に優れたツールです。
今回紹介した代表的なローソク足の形を参考にして、ぜひプライスアクション分析を勉強してみてください。
ただし、プライスアクションだけでは十分ではなく、それ以外の手法もあわせて活用していくことが大切です。
様々なインジケーターや専用ツールを用いて、より確度の高いトレーディング判断を下せるよう取り組んでみてください。
なお、日本人トレーダーに人気の海外FX業者については、海外FX業者おすすめランキングにて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。