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FXのpipsとは?損益の計算方法や注意点を解説

fxpipsアイキャッチ

この記事を読んでいるあなたは、

  • FXのpipsとはどのようなものなのかを知りたい
  • FXのpipsを使用する上での注意点を知りたい
  • FXのpipsはどのように使用されるのかを知りたい

上記のように考えているかもしれません。

今回はそんなあなたに向けて「FXのpipsのメリットや注意点、使用例や損益の計算方法」についてお伝えしていきます。

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目次

FXのpipsとは

男の子が両手をあげるポーズ

pipsとは「percentage in point」の頭文字をとったものであり、FXでは通貨ペアの値幅を表す共通単位です。

FXにおいては、基本的に米ドル/円、ユーロ/円など、円に絡んだ通貨である場合、「1pips=0.01円」、ユーロ/米ドルのように円が絡まない取引の場合は「1pips=0.0001ドル」のように表されます。

つまり、米ドル/円取引が100.00円から100.10円に変動した場合、「10pipsの変動」と表され、ユーロ/米ドルが1.0000ドルから1.0010ドルに変動した場合、こちらも「10pipsの変動」と表すというように使用されます。

pipsが使用される理由

pipsは、各国の通貨の変動イメージ・比較を行いやすくするために使用されます。

FXでは米ドルや円・ユーロなど、さまざまな通貨を使用した上で、通貨ペアが作られます。

そのため、各国の通貨の増減を比較する際に、「1ドルの変動」「100ポンドの変動」とバラバラの単位で表されることになり、変動幅を比較しにくくなってしまいます。

そこで、共通単位のpipsを用いることで、「ドルは1pipsの変動」「ユーロは100pipsの変動」と簡単に各国の通貨間の変動イメージ・比較を行いやすくなります。

スプレッドの単位としても使用

pipsはスプレッドの単位としても使用されます。

スプレッドとは、買値と売値の差のことで、一般的には差が狭ければ取引コストが低くなり、顧客に有利とされています。

pipsはこのスプレッドを表す単位であり、例えば「ユーロ/円のスプレッドは1pips」といったように表されます。

ユーロ/円のスプレッドが1pipsといった場合には、1ユーロあたり1銭のコストがかかるということを表しています。

短期間で少額の利福を狙った細かい取引を大量に行う手法をとるスキャルピングのトレーダーをはじめとして、スプレッドの違いが収益に大きな影響を及ぼす場合があります。

そのため、スプレッドの単位として表されるpipsを理解した上で、取引を行う必要があります。

1pipsの価値

1pipsの価値は、通貨ペアのうちに日本円がある対円通貨ペアか、通貨ペアのどちらにも日本円がない対外通貨ペアかによって異なります。

ユーロ/円 ユーロ/米ドル
1pipあたりの損益 100円(0.01円*1万通貨) 1米ドル(0.0001米ドル*1万通貨)
円換算レート 1米ドル=120円
損益金額 100円 120円

対円通貨ペアにおいては「1pips=0.01円(1銭)」で表されます。

そのため、例えば「ユーロ/円が120.000から120.050に変動した」という際には「0.05円=5pips変動した」と表すことができます。

それに対して、対外通貨ペアにおいては「1pips=0.0001外貨」で表せます。

そのため、例えば「ユーロ/米ドルが1.20000から1.20050に変動した」という際には「0.0005米ドル=2pips変動した」と表すことができます。

上記のように、対円通貨ペアか対外通貨ペアかによって、1pipsあたりの換算の方法が異なってくるため、注意が必要です。

pipsを使用するメリット

メリットとデメリットのシーソー

pipsを使用するメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 複数の通貨ペアの値幅を比較しやすい
  • 取引時に冷静な判断をしやすい

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

複数の通貨ペアの値幅を比較しやすい

pipsを使用するメリットとして、複数の通貨ペアの値幅を比較しやすいということが挙げられます。

pipsはさまざまな単位が使用される通貨ペアにおける共通単位であり、pipsがなければ通貨間の比較を容易に行うことができません。

また、異なるペアの比較を直感的に行えることで、投資効率の分析もしやすくなる等の副次的なメリットも同時に生まれます。

取引時に冷静な判断をしやすい

また、pipsを利用するメリットとして、取引時に冷静な判断を行いやすいということが挙げられます。

FX取引では、「ある通貨を買っている」「ある通貨を売っている」という状況を表すポジションの保有量が大きくなってしまうことがあります。

「10,000,000円」と「10,001,000円」の1,000円の違いよりも「100円」と「1,100円」の1,000円の方を重く捉えるといったように、人間には金額が大きくなると冷静な判断ができなくなるという傾向があります。

FX取引でも同様に、実際の金額で取引を行なってしまったばかりに冷静な判断を行うことができず、大きな損をしてしまうということが考えられます。

しかし、「〇〇円」と実際の金額で計算を行うのではなく、「〇〇pips」とpips幅で計算を行うことで別の視点からの値幅を知ることができ、冷静な判断を行いやすくなります。

pipsを使用する計算

計算機に打ち込む画像

pipsを利用する計算としては、以下のものが挙げられます。

  • 損益の算出
  • 投資効率の算出

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

損益の算出

pipsを使用することでFX取引における損益の算出を行うことが可能です。

損益を算出するには、「FX取引での『獲得pips』×0.01円(または0.0001ドル)×通貨数」の計算式にそれぞれの値を代入することで算出可能です。

以下、2通りの利益の算出例を見ていきましょう。

対円通貨ペア

米ドル/円の取引で100.00円のときに100,000ドル分の買いポジションを保有(通貨数を所持)し、その後、100.10円のときに決済売りを行なった場合の損益は以下の通りに求めることができます。

対円通貨ペアである、米ドル/円取引が100.00円から100.10円に変動したことで、10pipsを獲得したと求めることができます。

計算式に当てはめると、「10(獲得pips)×0.01×100,000(通貨数)」より、10,000円の利益があったと算出することができます。

対外通貨ペア

ユーロ/米ドルの取引で1.0010のときに10,000分の買いポジションを保有(通貨数を所持)し、その後、1.0000のときに決済売りを行なった場合の損益は以下の通りに求めることができます。

対外通貨ペアである、米ドル/ユーロが1.0010から1.0000に変動したことで、10pipsを損失したと求めることができます。

計算式に当てはめると、「10(獲得pips)×0.0001×10,000(通貨数)」より、10ドルの損失があったと算出することができます。

投資効率の算出

pipsを使用することで、投資効率の比較を行うことができます。

投資効率は、「変動幅÷0.01円(または0.0001ドル)」で算出することが可能です。

例えば、1pipsが0.01円のFX会社において対円通貨ペアである米ドル/円の買い取り取引が1ドル=100円で行われた場合に以下の2名の投資家がいたと考えます。

  • Xさん:1,000ドルを購入し、100.01円の際に売却した
  • Yさん:100ドルを購入し、100.10円の際に売却した

Xさんの場合、利益は「1(獲得pips)×0.01×1,000(通貨数)」より、10円の利益を得たと算出することができます。

対して、Yさんの場合、利益は「10(獲得pips)×0.01×100(通貨数)」より、こちらも10円の利益を得たと算出することができます。

以上の投資家2人では同じ10円という利益を得ていますが、獲得利幅には差が生じています。

  • Xさん:0.01(変動幅)÷0.01(円)=1pips
  • Yさん:0.1(変動幅)÷0.01(円)=10pips

つまり、同じ10円の利益が生じる取引でも、Yさんの方がXさんよりも10倍もの効率の良い投資を行っていたと算出が可能です。

投資効率を算出することができれば、投資家の良し悪しを利益以外の基準で正確に判断することができるという大きなメリットがあります。

FXのpipsにおける注意点

女性が人差し指を立てる画像

pipsの注意点としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 損切り幅として使用すると損失が発生する可能性がある
  • pipsの定義はFX会社によって異なる

それぞれ詳しく見ていきましょう。

損切り幅として使用すると損失が発生する可能性がある

pipsを損切り幅として使用すると、損失が発生する可能性があります。

FXに慣れてきている方に向けて、新規発注の際に利益確定の値幅と損切りの値幅をあらかじめ設定することをおすすめしていることがあります。

しかし、取引量によって実際の損益が大きく異なってしまうため、初心者の方にはあまりおすすめできません。

例えば、損切り幅の目安を100pipsであらかじめ設定した場合、100通貨の取引の場合10円の損失ですが、10,000通貨の場合1,000円の損失となり、100倍もの損失額が生じます。(1pips=0.001円である場合)

以上のように、損切り幅をpipsで設定すると取引量によって損失額に大きな差が生じ、最終的には意図しないような大きな額の損失となる恐れがあるため、注意が必要です。

pipsの定義はFX会社によって異なる

pipsの定義、つまり「1pips=○円」は、実際にFX会社によって異なってくるため注意が必要です。

FX会社名 pipsの定義(米ドル/円の場合)
松井証券 0.2銭
楽天証券 0.5銭
ひまわり証券 1.0銭

以上の表のように、FX会社によってpipsの定義は異なります。

この記事を始め、FXのpipsの説明ではわかりやすくするために固定のpips定義で書かれることが多いです。

しかし、実際では対円通貨ペア対外通貨ペアに関わらず、pipsの定義はFX会社によって異なります。

pipsの定義は同じであるという勘違いから思うような収益が得られないことや、思わぬ損失が生まれることもあるため、FXを選ぶ際にはpipsの定義まで注目する必要があります。

FXのpipsにおける注意点や使用例まとめ

Sumarryと書かれたノートの画像

この記事では「FXのpipsのメリットや注意点、使用例や損益の計算方法」についてお伝えしてきました。

pipsを正確に使用することで、取引の比較が行いやすくなるだけでなく、客観的な取引を行うことが可能です。

しかし、pipsを損切り幅として使用するなど、使用方法によっては大きな損害を被る可能性もあります。

適切な知識を持った上で、取引を行うことが重要です。

なお、FX初心者の方や、pipsの使用方法について不安が残る方はFX会社が扱うデモトレードを行ってみることをおすすめします。

なお、日本人トレーダーに人気の海外FX業者については、海外FX業者おすすめランキングにて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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