この記事を読んでいるあなたは、
- FXのダウントレンドって何?
- FXのダウントレンドはどうやって使うの?
- FXのダウントレンドにおいて注意するポイントは?
上記のように考えているかもしれません。
この記事では「ダウントレンドの概要や使い方、注意点」などについてお伝えしていきます。
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FXのダウントレンドの意味
FXのダウントレンドとは、値下がりが続き相場が下降している状態です。
一定の期間において値動きが下降基調であり、右肩下がりのチャートを指します。
ここからは、以下のFXにおけるダウントレンドの意味について詳しく解説します。
- FXのダウントレンドはダウ理論に基づいている
- FXのダウントレンドの対義語
FXのダウントレンドはダウ理論に基づいている
ダウントレンドは、アメリカのジャーナリスト兼証券アナリストであるチャールズ・ダウ氏が考えたマーケット理論の「ダウ理論」に基づいています。
現在利用されているテクニカル分析の元となるのがダウ理論です。
ダウ理論はもともと、株式市場の株価と相関関係の高い景気循環のデータを分析し、値動きを予測するために生み出されたものでした。
しかし、現在ではFXにも通ずる考え方として用いられています。
FXのダウントレンドの対義語
FXのダウントレンドにおける対義語は、アップトレンドです。
ダウントレンドとは逆に、相場基調の高まりを示し、チャートは右肩上がりに推移します。
買い基調や上昇基調と呼ばれることもあります。
ダウントレンドの理解に不可欠なダウ理論とは
ダウントレンドの理解に不可欠なダウ理論における基本法則は、以下の通りです。
- あらゆる事象は価格に織り込まれる
- トレンドは3つに分けられる
- トレンドは3段階に分類される
- 信頼できる指標でトレンドを捉える必要がある
- トレンドは出来高でも確認される必要がある
- 転換期が発生するまでトレンドは継続する
順に解説していきます。
あらゆる事象は価格に織り込まれる
ダウ理論では、市場の価格決定に影響を及ぼす以下の事象やデータは、平均相場でも影響を与えると考えられています。
- 雇用統計
- 失業率
- 金利政策
- 企業業績
- 災害
- テロ
値動きを予測するためには、多くの事柄を参考にチャートを精査する必要があります。
トレンドは3つに分けられる
ダウ理論によれば、基調の推移は継続する期間により以下の3種類に分類され、相互に関連するとされています。
種類 | 継続期間 |
---|---|
長期(主要)基調 | 1年~数年 |
中期(二次)基調 | 3週間~3ヵ月 |
短期(小)基調 | 数時間~3週間未満 |
上記の考え方は、FXにおける短期・中期・長期のマルチタイムフレーム(MTF)分析の考え方に類似します。
トレンドは3段階に分類される
長期基調は、さらに以下の3段階に分類されます。
- 先行期(第1段階)
- 追随期(第2段階)
- 利食期(第3段階)
先行期とは、少数の投資家が底値で買ったり、天井で売ったりする基調のことで、大きな値動きはありません。
追随期は、株価の高まりや景気の改善に基づき、多くの投資家が買いや売りのポジションを取り、上昇となる基調です。
利食期は、一般的な投資家や初心者の参入が増加する時期です。
同時に、利食期は、先行期に売買を行った投資家が利益確定を行う時期であり、基調の最終段階にあたります。
信頼できる指標でトレンドを捉える必要がある
ダウ理論では、信頼できる指標で基調を捉えられなければ、明確なトレンドはつかめないと考えられています。
ダウ理論においては、工業と鉄道株価平均の指標が同様の方向を示さなければ、正式な基調とはいえませんでした。
現在では、複数の市場で関連性を確認しなければならないとされています。
FXにおける基調の確認には、値動きに相互関連のある通貨ペアや指標の確認が欠かせません。
トレンドは出来高でも確認される必要がある
ダウ理論において、基調は一定期間の取引量にあたる出来高でも確認する必要があるとされています。
通常、長期基調が上昇傾向であれば多くの投資家が売買を行うため取引量も増加し、調整局面になれば減少します。
万が一、値上がりをしていても取引量が伴わなければ、基調が変わる可能性もあるでしょう。
ただ、株式と異なり市場全体の取引量を確認するのが難しいFXにおいては、当てはまりにくい考え方です。
株式は特定の取引所のみで売買が行われる一方で、FXは世界中で取引されているため、正確な取引量を把握できません。
あくまで参考程度にとどめると良いでしょう。
転換期が発生するまでトレンドは継続する
ダウントレンドもしくはアップトレンドが発生すれば、転換期が起こるまでその基調は継続します。
明確な基調の転換となるサインが出るまでは、トレンドフォローの取引が可能です。
一般的に基調が変わるサインは、以下の通りです。
転換の種類 | サイン |
---|---|
上昇から下降 | 高値と安値を双方切り上げられず、前の高値・安値を下回る |
下降から上昇 | 高値と安値を双方切り下げられず、前の高値・安値を上回る |
基調の転換点を見極められれば、大きな利益を狙えます。
ダウ理論でFXのトレンドとチャートを分析する方法
ダウ理論の考え方を参考にするのは、エントリーポイントを見極めるのに効果的です。
例えば、値上がりしている場合、安値ではなく高値を更新していればアップトレンドが起きていると判断でき、買いのエントリーポイントになります。
万が一、直近の高値を更新せず安値に転落した場合は、基調が転換したサインです。
アップトレンドが終了となるため、売りを入れる目安となります。
また、時間をあけ安値をつけた後に、戻りの高値タイミングをエントリーポイントにすることもできます。
FXのダウントレンド・ダウ理論の使い方
FXのダウトレンド・ダウ理論の使い方は、以下の通りです。
- 相場の流れを確認する
- トレンドの転換期を判断する
1つずつ解説します。
相場の流れを確認する
ダウ理論をFXで用いれば、相場の流れを確認可能です。
相場の流れを確認できれば、トレードの戦略が立てやすくなり、安定した取引ができるでしょう。
相場には、継続的に値上がりもしくは値下がりするトレンド相場と、一定の幅で価格が推移するレンジ相場の2種類が存在し、相場により取引スタイルが異なります。
具体的には、トレンド相場であれば「順張り」、レンジ相場であれば「逆張り」が一般的です。
ダウ理論を用いれば、トレンド相場かレンジ相場かを判断でき、相場に応じた戦略を実行できます。
トレンドの転換期を判断する
ダウ理論をうまく活用することで、基調が変わるタイミングを判断できます。
転換期を把握できれば、底値でポジションを確保し天井で決済ができるため、大きな利益を狙えるでしょう。
基調転換の判断は、FXにおける利益確保に欠かせない要素です。
FXのダウントレンド・ダウ理論の注意点
FXのダウントレンド・ダウ理論の注意点は、以下の通りです。
- 絶対的な指標ではない
- だましが発生する確率はある
- シグナルの発生が遅い
- インジケーターも併用すると確度が高くなる
順に解説していきます。
絶対的な指標ではない
ダウ理論は基調発生のタイミングを見定めるための指標の1つで、絶対的な指標ではありません。
FXの7割を占めるといわれるレンジ相場ではあまり効果を発揮せず、ダウ理論だけを用いても利益の獲得を継続するのは困難です。
ダウ理論以外にも、オシレータ系のテクニカル指標などを用いると良いでしょう。
だましが発生する確率はある
チャート分析をもとにした予想通りに価格が変動しない「だまし」が発生する可能性があります。
ダウ理論は、多くの投資家が参考にする考え方です。
ただ、ダウ理論の考え方を悪用し、多額の資金を保有する人からお金を騙し取る悪質なトレーダーも存在するため、注意が必要です。
シグナルの発生が遅い
ダウ理論に基づけば、高値もしくは安値の切り上げ・切り下げが基調発生のサインになります。
しかし、サインの発生タイミングが遅く、そのタイミングでポジションを確保しても、チャートの後追いになるため、利益を得られるとは限りません。
ダウ理論だけでなく、ファンダメンタルズ分析もあわせて用いると良いでしょう。
インジケーターも併用すると確度が高くなる
ダウ理論とともに、インジケーターも併用すると基調を把握でき、利益を得られる可能性が高まります。
具体的には、ローソク足の高値と安値をラインでつなぐテクニカル指標のZigZag(ジグザグ)があります。
ZigZagはシンプルな指標ですが、広く一般的に用いられており、高値と低値や相場の波を判断できます。
相場の流れや基調が変わるサインをいち早く読み取れるでしょう。
FXのダウントレンドの概要まとめ
この記事では、「ダウントレンドの概要や使い方、注意点」などについてお伝えしました。
FXのダウントレンドとは、値下がりが続き、相場が下降している状態です。
アメリカのジャーナリスト兼証券アナリストであるチャールズ・ダウ氏が考えたマーケット理論、通称「ダウ理論」に基づいています。
ダウ理論は株式の値動きだけでなくFXにも活用可能ですが、だましが起こるケースも存在し、絶対的な指標ではありません。
ダウ理論とともにインジケーターも併用し、利益の獲得を狙いましょう。
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